七色変化「紫陽花」

おばあちゃんが仏壇にお供えする花を花瓶に挿していた。
「このアジサイきれいでしょ。」

花瓶に入っていたのは
ピンクっぽいのと青っぽいアジサイ。あーんど黄色のユリ、
ばあちゃん曰く「色の悪い」アルストロメディア。

彩られる仏壇を想像したあとにアジサイの花をまじまじと見て、
「・・・うんきれい」と答えた。

おばあちゃんは、
「このアジサイは去年青いのが咲いてたんだけど、今年は
　なんかこのピンクのも咲いたんだよねえ。」って言った。


去年の青いのをそのまま育てて、今年は
青とピンクの2色が咲いたらしい。

おばあちゃんは、
「アジサイは七色に変化するって聞いたけどねえ、この前
　ラジオでアジサイは、
　　酸性の土だと青っぽくなって
　　アルカリ性の土だとピンクっぽくなるって言ってたから
　　たぶんそのせいだと思うんだけど。」

って言った。

「えっ？なんでじゃあ2色咲いてんの？」
私は、そのアジサイを別々の鉢植えで育てていた事は聞いてないので単純に質問したらおばあちゃんは、

ば「だからァ！言ってっぺぇ！？
　　酸性だと青がさいてぇ！アル・・・」
私「わかったよ！わかったよその話はもう聞きたくない！　　　」

ば「ああ、そうかそうか。」

アジサイは2つに分けて別々の鉢植えで育てられ、
片方は買ったばかりの良い土（アルカリ性）で
青いのが咲いたほうは昔の古い土を使っていたんだと。

土は放っておくと古くなってだんだん酸性になってしまうらしい

納得納得。






仏壇は花で賑わっている。